エコアクション21の概要

中小企業向けの環境マネジメントシステム(EMS)として、

「エコアクション21」があります。

これは、平成8年に環境省が策定したものであり、これに基づく認証・登録事業者は、7497事業者(令和6年1月)となっています。

平成29年には、パリ協定やESG投資など新たな動きも踏まえ、中小事業者でも無理なく、環境経営の取組みと本業との統合を図る

「ガイドライン2017年版」が公表されました。

エコアクションの仕組みの概要は、下記図表の通りです。

ISO14001と同様に、PDCAモデルに基づく環境活動を求めています。

ただし、中小企業などに配慮して、要求事項を14項目に絞るなど、

lSOよりも簡易な仕組みになっています。

また、環境経営レポートの作成と公表を求め、

活発なコミュニケーションと透明性の向上を図ろうとしている点や、

審査員が審査中にコンサルティングを行うことを認めている点も、エコアクション21の大きな特徴の一つと言えます。

エコアクション21:2017年版の全体像

出典:「エコアクション21ガイドライン2017年版」(環境省)

中小企業向けの環境マネジメントシステム(EMS)であるエコアクション21でも、ISO14001と同様に、環境法対応を重視しています。

法令遵守の仕組み

エコアクション21の法令遵守の仕組みは、ISO14001と似ています。

「要求事項5」において、まず、

「事業を行うに当たって遵守しなければならない環境関連法規及びその他の環境関連の要求など、並びに遵守のための組織の取組を整理し、一覧表などに取りまとめる」ことを求めています。

その上で、「環境関連法規などは常に最新のものとなるように管理する」ものとしています。

守るべき環境法を明確にまとめた上で、経営計画の策定に反映させようとしています。

このように、

ISOl4001よりも、行うべきことは簡易かつ具体的ですが、

その本質は、両者に異なるものはないと思います。

自らに適用される環境法の規制を把握して、それを文書化し、

それに基づいて遵守活動を行っていくことは、どの事業者も行うべき活動なのでしょう。

環境法対応、成功の秘訣

環境法対応に成功している企業の取り組みには、共通の要素が見られます。

5つの「秘訣」と言ってもいいでしょう。

1
適用規制を漏らさない

自社にどのような環境法の、どのような規制項目が適用されるのかを「見える化」させることです。
その際、環境法は、法改正が多いので、法改正情報の着実な入手手順の策定と運用などの仕組み作りが不可欠です。

2
具体的な対応方法を詰める

「法規制登録簿」のような法令一覧表を作って満足してしまうのではなく、個々の規制事項への具体的な対応方法も詰めることです。
例えば、水質汚濁防止法の事故時の措置について、一覧表に記述するだけでなく、実際の流出事故を想定し、緊急事態手順書の中に通報義務として
落とし込む事などが必要になります。

3
対応方法の検証を現場で行う

例えば、産業廃棄物の規制には、保管基準や委託基準、マニュフェストなどの義務がありますが、
実際の保管現場や処理業者への廃棄物引き渡しの現場で、対応方法がどこまで実効性のあるものなのかを検証する姿勢が必要になります。

4
法令遵守の力量を身に付ける

立派な一覧表や手引き書があっても、それを使いこなせなければ、絵に描いた餅になります。
また、担当者が変更になった場合にも対応できるようにしなければなりません。
環境法と自社が利用する文書についての知識を身につけられる教育訓練の仕組みを整備し、
属人的な対応からの脱却を図りましょう。

5
順守状況の評価は根拠を明確にする。

物事を評価する以上は、ある種の根拠が必要になりますが、
これがはっきりしない為、課題が生じる企業があります。

環境法の対応に成功している企業には、
共通の取り組み事項が見えてきます。

改正情報収集、実務上のポイント

環境法は、法改正がとても多い分野になります。

法改正情報を入手出来ずに、監査対応できなかったという企業担当者様も少なくないでしょう。

個々の企業の法改正情報の入手方法として、

「環境省等のWEBサイトから情報を入手する」

と書かれているケースが結構あります。

確かに、インターネットは普及し、かつてに比べると行政自ら積極的に情報を公開するようにはなりました。

ただし、「環境省等のWEBサイト」と言っても、漫然と環境や他省庁のサイトを見て、法改正情報を得られるというものでもありません。

慣れていなければ、多大な時間や労力を費やすことになります。また、抜けや漏れも発生します。

更に、担当者が変わればまた一からの作業となります。

対応策

それでは、どのようにして法改正への対応、最新版管理をしていきけば良いのでしょうか。

01

有料のインターネットサービスを利用する

代表例:「エコブレイン・セレクション・アドバンス」、「エコブレイン・環境条例ナビプレミアム」(第一法規)
こちらを筆頭に、法改正情報の提供サービスがされています。
メールマガジンでの配信、絞り込み機能などもあります。
月額約1万円。
※上記等のサイトは、あくまで法改正情報の提供になりますので、対応及び最新版管理はご自身で行う必要があります。

02

行政書士に依頼する

環境法に特化した行政書士に依頼すれば、煩わしい手間や時間を費やすことなく、法改正対応、最新版管理をすることができます。
当事務所は、担当が変わることはありませんので、安心してお任せ頂けます。
ぜひお気軽にご相談ください。

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