環境経営レポートの記載内容

環境経営レポートは、自らの環境への取組を様々な利害関係者に伝え、信頼を得るための対話ツールです。
単に環境経営レポートを作成するだけでなく、積極的に公表・活用することにより、
環境への取り組みをアピールでき、相手先や消費者の信頼へと繋がります。

1.1 環境経営レポートの作成

次の項目を盛り込んだ環境経営レポートを定期的に(原則毎年度)作成する。

■計画の策定(Plan)
(1) 組織の概要(事業者名,所在地,事業の概要,事業規模など)
(2) 対象範囲(認証・登録範囲)、レポートの対象期間及び発行日
(3) 環境経営方針
(4) 環境経営目標
(5) 環境経営計画

■計画の実施(Do)
(6) 環境経営計画に基づき実施した取組内容(実施体制を含む)

■取組状況の確認及び評価(Check)
(7) 環境経営目標及び環境経営計画の実績・取組結果とその評価(実績には二酸化炭素排出量を含む)、
並びに次年度の環境経営目標及び環境経営計画
(8) 環境関連法規などの遵守状況の確認及び評価の結果,並びに違反,訴訟などの有無

■全体の評価と見直し(Act)
(9) 代表者による全体の評価と見直し・指示

1.2 環境経営レポートの公表と活用

環境経営レポートを公表する。
可能な場合はインターネットのウェブサイトに掲載する。

ポイント

✅1.1に掲げた9つの項目は最低限含める必要がありますが、その記載の順番は問いません。
さらに、環境経営レポートを単独のレポートとして作成するほか、会社案内などの媒体と一体化して作成することも可能です。

✅「要求事項6.環境経営目標及び環境経営計画の策定」では、環境経営目標は、単年度の目標、
及び単年度の目標と連動した3~5年程度を目途とした中期の目標を策定することになっています。
環境経営レポートにも単年度の環境経営目標、中期の環境経営目標を記載することが必要です。

✅「要求事項6.環境経営目標及び環境経営計画の策定」では、購入電力の二酸化炭素排出量の計算には、
国が公表する電気事業者ごとの調整後排出係数又は実排出係数を使用することになっています。
環境経営レポートにも、使用した排出係数を記載します。

✅環境関連法規等の遵守状況及び違反、訴訟等の有無については、
受審事業者に適用される主な環境関連法規等の一覧及びそれらの遵守状況を確認した結果として、
「環境関連法規への違反はありません。なお、関係当局より違反等の指摘はありません」等、
環境関連法規への違反がないことを自ら確認していること、及び関係当局より違反等の指摘がないことを記載することが必要です。

エコアクション21においては、
「環境経営レポート」の作成及び公表は義務になっています。
また、初回申請時に「環境経営レポート」の作成が必要になり、
作成する為には、最低3ヶ月の運用期間が必要になります。

環境経営レポートに記載できる取り組み事例

もしエコアクション21の認証に取り組むなら、どんなことに取り組めば良いかをご紹介します。
以下は、申請の際に提出する「環境経営レポート」に記載できる取り組みの一例です。
エコアクション21の取り組みは、節電節水など普段の生活で可能な取り組み内容も多く、事業者にとってハードルが高すぎるものではありません。

省エネルギー(電気使用量の削減)

✅不必要時の照明等の消灯、使用時のみの点灯、LED照明の採用など。

✅パソコン、コピー機などのOA機器の省電力設定。

✅空調の適温化。

✅夏季における軽装(クールビズ)、冬季における重ね着(ウォームビズ)など服装の工夫。

✅屋上緑化への取り組み。

省資源

✅文書のデータ化、両面コピー、裏紙活用等のペーパーレス化への取り組み。

✅会議用資料や事務手続書類の簡素化への取り組み。

水の使用量の削減

✅手洗いや洗車の節水励行、トイレ使用時の大小使い分け 。

✅水道配管からの漏水を定期的に点検している。

✅雨水の貯留タンクや雨水利用施設の設置などにより、雨水利用を行っている。

廃棄物等の排出抑制、リサイクル、適正処理

✅分別廃棄の徹底、分別回収ボックスの適正配置。

✅在庫数量の適正化など在庫管理の徹底。

✅5S(整理、整頓、清掃、清潔、躾)活動の実施。

✅コピー機、プリンターのトナーカートリッジの回収ルートを確立し、リサイクルを図っている。

電気使用量や水道使用量といった指標の基準値と目標値を設定し、環境経営に取り組み始めてからどれだけ削減できたかを
「環境経営レポート」にまとめ、結果として報告します。


ここまでエコアクション21の「環境経営レポート」の詳細をご紹介しました。
レポート作成というと難しく感じるかもしれませんが、
日常的に取り組める内容がほとんどです。

当事務所では、環境経営レポート作成にあたっても、一からサポートさせて頂きますので、
一緒に取り組んでいきましょう。
先ずは、お気軽にご相談ください。

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